カバヤ文庫 家なき娘 目次
はしがき 関西大学教授 堀 正人
なみだのさすらい 病める母親
かしこいろば
母の打ち明けばなし
めぐりあい
結ばれていくこころ 初めてのお友だち
小鳥の女王
思いがけない仕事
輝く愛のともしび かわいい通訳
うるさい人達
暖かい心
よろこびの日

カバヤ食品株式会社 経理部情報システム課 ホームページ窓口担当 山元様より情報提供


大阪国際児童文学館の所蔵の本を閲覧してきました。保存具合は非常に良かったです。
読んでみてカバヤ文庫はオマケだと配布当時侮った人がいるようですが、侮れません。
アニメのペリーヌ物語に匹敵する良く消化されたお話になっています。
私はかなり多くの翻案や抄訳を読みましたが、よくこれだけの少ないページにバランスの良く重要エピソードを残したまま書いたなあと驚くばかりです。

ざっと、気づいた点を書いておきます。
母親がインド人とイギリスの役人のハーフという設定ですから、アニメと同様ペリーヌは1/4インド人の血が流れている事になっています。
母親は、野辺の墓地の隅に埋葬されます。
5フラン銀貨を取られた後泣きながら走って逃げ込むアーティチョークの畑が「キャベツや玉ねぎの畑」ということになっています。
そして、ペリーヌがとまる泥炭堀の小島と小屋での描写では、「森の精の生まれかわり、小鳥の女王」という表現をしています。また、この小屋は「希望の小屋」と名付けています。
秘書服を買うときには「小切手」で買いに行きます。
父親の従兄弟では、カジミールは登場せずテオドルだけになっています。

ペリーヌの正体が分かるところの記述をメモしてきました。
○引用開始○
ファブリはそれに答えずにゆっくりペリーヌの方へ向きなおった。
「あなたは、オーレリーではなく、ほんとうはペリーヌさんでしょう?」
「いいえ、いいえ、あたしはオーレリーです。」
「だめですよ。わたしはちゃんとパリカレにもあってきたんですから。
「あっ パリカレ」
それこそ一番なつかしい名前ではなかったか。
○引用終了○
といった具合です。ファブリさんも強引ならペリーヌも強情(笑)。

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